PCIE2.0でもNVMeは速い.3 メーカー製パソコン編

PCIE2.0でもNVMeは速い.3 メーカー製パソコン編

こちらにPCIe2.0でNVMeの基本記事をまとめました。

最近、PCIe2.0にNVMeの構成を目指してサービス提供した事例がありましたのでご紹介いたします。

メーカー製PCで、NVMeシステム起動は出来るのか!?

パソコンでWindowsが起動しなくなっちゃので、治せますか?
という依頼で、原因はHDDの不良セクタ+

WD製HDD Caviar Green 低速病発生原因?

http://whitacirno.blog45.fc2.com/blog-entry-603.html

でした。

なんとかOS起動は出来たけど、激遅で、なおかつタスクマネージャのパフォーマンス見ると常に100%頑張ってる状態で、ワンクリックすると更に仕事が溜まっちゃう感じ。
これはいつ中身が読みだせなくなるかわからない危険な状態でした。

で、HDDをSATA-SSDにクローンして、サクサクになったWindowsが起動すれば、めでたしめでたし、でした。

ただ、見過ごせない要素が1点ありました。

PCIeスロットが空いてるじゃんね

これはNVMePCIe変換ボード使って、NVMeSSDでシステムドライブを構築するべきですよね!
がぜん興味が湧いてきました。

早速、NVMePCIe変換ボードにNVMeSSDを取り付けてCrystalDiskMarkで速度を測ってみますと、

いやーやっぱ良い数値だなNVMeは。
若干数値が低く感じるけど。

ここまでは順調でした。

メーカー製パソコン特有の難しさ

今回の依頼のパソコンはONKYOのデスクトップパソコンで、内部のマザーボードはMS-7616という記載があるので少し調べてみるとMSI製のOEM品ということまでわかりました。

USBメモリから起動できれば、CloverEFIブートローダがNVMeのSSDを見つけて起動できる、と考えていました。

これまでにMSI製のマザーボードでUSBメモリ→NVMe起動は出来ていたのでだいたい一緒かな~と思ってたんです。

BIOS画面を開いたとたん

「あ~思ってたんと違う・・・」

まず、UEFIとかCSMの項目が一切無い。
これは「レガシーBIOS」専用のマザーボードだ・・・。

Clover EFI bootroder がレガシーBIOSモードで起動できるかやってみましたが、エラーメッセージが出るだけでCloverの画面が出ません。

なんとなく覚えているのは、以前Cloverが使えたマザーボードでも、レガシーBIOSモードでは起動に失敗していました。
レガシーBIOSモードでClover起動は出来たことがなかったんだ。

そもそも、このMS-7616でUSBメモリがHDDとして認識されてることから、USBメモリとして認識したら違うかな?とか、クローンをするときにMBRにしらどうかとか、考えてしまい全組み合わせを試してみたけど駄目でした。

BIOSアップデートしたらメニューが変わるかな、、と思って検索したら、

1っ回もアップデートされて無い・・・

マジか、、

そのあと、LinuxのブートローダーGRUBでデュアルブートを構成して、GRUBからWindowsを立ち上げる、というのをやってみましたが、「そんなIDのパーティションは無い」というエラーで起動できませんでした。

悔しい思いでSATA-SSD

1TBのHDDをSSDにクローンしてブートを試みる、というのを何パターンかやっていると、1回ごとに数時間かかるため、大分心が折れてしまいました。

今回は追加パーツのコストも鑑みて、S-ATAのSSDにクローンをして終わりにしました。

使用感としてはサクサクで快適だけど、動画や重いアプリは試していないので、そのへんはちょっと心残り。

NVMeでブート、システムドライブに出来なかった場合の次善策

自分がこのマシンをメインでしようするなら、NVMeをDドライブとして構成します。
で、MicrosoftOfficeなどアプリを全部再インストールして、「D:\Program Files」および「D:/Proguram Files(x86)」配下に保存しなおします。
また、一番使うブラウザソフトはポータブル版をDドライブに保存してブラウザキャッシュなどもDドライブに保存されるようにします。
広告を排除してくれて、Chrome拡張も使えるBraveブラウザもポータブル版があります。

https://portapps.io/app/brave-portable/

これでSATA-SSDのみの場合よりは大分サクサクなんじゃないかな、と思います。

いや~どんなPCでもNVMe化出来るわけじゃないすね~と教訓を得た一件でした。

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